第1章 プロローグ
東京都内・某所にある煌びやかな高級カフェ。
外観は英国式の庭園に囲まれ、扉を開くと麗しいフットマンが出迎え。その先には身目麗しい執事が出迎えてくれる。
ここは執事がお嬢様を出迎え、ひと時の癒しを提供してくれる楽園。
執事喫茶・LOYAL GARDEN。
日々の疲れを癒すべく今日も女性達は執事に癒しを求める。
「お帰りなさいませお嬢様。本日もお勤めご苦労様でした」
House Steward(ハウス・スチュワート)
執事を統括する家令がお嬢様を出迎え、労いの言葉をかけ、お茶の準備をする。
「今日は…」
「お疲れのようなので本日はミルクティーにパンケーキにさせていただきました。カロリーは控えめです」
「ありがとう」
言われる前にお嬢様の体調に気を配りティータイムの準備は常識。
そして何よりカロリーを気にされるお嬢様の為にも甘さ控えめにしなくてはならない。
執事たるもの。
常にお嬢様の為に。
お嬢様の笑顔の為に行動しながらも連星沈着に対応する。
それが我ら執事の嗜みだった。