第8章 真夜中の決闘
【ドラコ視点③】
あの後、なんとかフィルチやピーブスに会わずにスリザリン寮に戻ることができた。部屋に戻ると、クラッブとゴイルの大きなイビキが部屋中に響いていた。自分のベッドに戻り、今頃はポッターたちを嵌めて笑っている自分を浮かべていただろうに、グローヴァーのせいで何もかも台無しだ。
眠ろうと集中すると、グローヴァーが最後に言った言葉が思い浮かんで、モヤモヤして気持ちが悪かった。
「クソッ…なんなんだ全く…」
明日になれば、ムカつくポッターが退学して、きっとその後を追うようにグローヴァーも自主退学を進んで望むだろう…なのに…。
「はぁ…」
さっきからため息を吐いたり、眠れなくて寝返りを打ったりするが、一向に眠気が来ない。全部アイツのせいだ…目障りなポッターめ。