第51章 占い学
翌朝、ミラ、ハリー、ロン、そしてハーマイオニーが朝食をとるために大広間へ向かうと、真っ先に目に飛び込んできたのはドラコ・マルフォイの姿だった。大勢のスリザリン生を囲んで、何やら面白い話しをして楽しませているようだった。四人が通り過ぎると、ドラコは大袈裟な仕草で気絶する真似をして、それを見たスリザリン生達がどっと笑った。
「知らんぷりよ。無視して、相手にするだけ損----」
「あーら、ポッター!」
ハリーのすぐ後ろにいたハーマイオニーが、ハリーを落ち着かせようと言い聞かせようとしたいたところに、パグ犬のような顔をしたスリザリン生のパンジー・パーキンソンが甲高い声で呼びかけてきた。
「ポッター!ディメンターが来るわよ、ポッター!うぅぅぅ----!」
ミラはゴミを見るような目でパンジーを見た。相変わらず嫌な女だと思ったと同時に、いつか本当のパグに変えてやろうと密かに誓った。
「気にすることないさ、ハリー。ゴミ屑たちが喋ることに喜びを見出して叫んでるんだ」
ミラはわざと聞こえる音量でハリーに言った。ロンがピュー、と口笛を鳴らした。何人かのスリザリン生がミラを睨みつけたが、ミラは相手にもしなかった。むしろわざと喧嘩を起こして返り討ちにしてやると企てていたが、相手も狡猾で中々尻尾を出さないのだ。