第24章 車通学
久しぶりの女子部屋には誰もいなかった。ミラは自分のベットに向かうと、荷物はすでに届いていた。ベットに腰掛け、一息ついていると、部屋にハーマイオニーが入ってきた。
「私、怒ってるのよ」
開口一番にそう言ったハーマイオニーに、ミラはベッドから腰を上げ、嬉しそうにハーマイオニーに抱きついた。
「怒らないで、ハーマイオニー。今度はハーマイオニーも乗せてあげるから」
「そっちじゃないわ!」
ミラは面白おかしく笑うと、ハーマイオニーはますます起こってしまった。
「私、すっごく心配してたのよ!列車にはいないし、車を飛ばして『暴れ柳』に突っ込んだって聞いて----車に乗る前に、フクロウ便を出すとか、考えなかったの?!」
「ああするしかなかったんだって、本当だよ。フクロウ便だって、この間言った屋敷しもべのせいで送れなかったかもしれないだろう?」
「それでも----」
またハーマイオニーの話しを遮るように、同室のラベンダーとパーバティが部屋に入ってきた。
「ミラ!あなたってすごいわ!どうしたらそんなことができるの?」
「上級生のみんなが褒めてたわ!」
ミラはニヤッといたずらそうに、ハーマイオニーに笑いかけた。
「来年もやってみようかな」
「ミラ!!!」
ハーマイオニーが声を上げると、ミラはまたケラケラと笑い出した。