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月夜の歌姫

第73章 ジャコラ再来


ザバッと音を立てて海から怪物が現れる。

「ぐはははは!
まだこの海に命があったか!」

「あれは…あの時のえっと…ジャコラ!?
なんでここに?バンデルフォン地方から相当距離がありますけど…?」

ジャコラはサランを無視してからググッとブレインに顔を近づけた。

「貴様は…たしか、前に取り逃したやつか?」

体を引き船の上にいる者をじっと見つめる。

「まぁいい、魔王様のためにこの海には命ひとつ残さぬ!
雑魚どもは海の底に沈むがいい!」

ジャコラはそう言うと体が赤く光る。
前回みたいにどんな攻撃も効かない状態になる。
ロウも危機的状況に困惑した。

「ぬぅ…わしのグランドクロスも効かぬやつに一体どうやって攻撃すれば…」

「でも逃げる訳にもいかないですよね…?」

サランがスゥッと息を吸う。
歌ってどうにかならないかと考えた。
しかしその必要がなかった。

ブレインの手の紋章が光る。
ブレインは手の紋章を見つめていた。

「ブレインさん?その光は?」

サランがキョトンとする。
手を掲げる。紋章が浮かび上がり空へ一筋の光が走った。
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