第1章 永遠の番(場地圭介α×松野千冬Ω)
今日は集会出禁中の場地さんの家に行く。
朝から身体がだるく少し熱いが、今日は大丈夫だと思う。
オレたちは、初めて会った時にお互い気付いてしまった。
胸が高鳴り、自分の中のΩの血がこの人だと叫んだ。
運命の番。
それは出会えるかもわからない、奇跡のようなもの。
物語の中のことだと思っていた。
でもオレはこうして出会えたんだ、血が本能が求めるたった1人の人に。
それから何回かヒートを向かえたが、番ってもらえることはなかった。
ただ、お互いの欲を満たすだけの行為。
早くあの人に、噛まれたい・・・。
「おう、千冬ぅ、上がれよ。」
「はい!」
場地さんの家に着き、笑顔を見せた。
「そうだ場地さん、ペヤング買って来ましたよ!半分コしましょう!」
コンビニの袋を見せて、少し上にある彼の目を見上げた。
オレが作りますと言って、キッチンを貸してもらう。
包装を取りケトルのお湯を入れて、場地さんがいるソファーに向かった。
「オマエ、ヒートか?」
「え?どうして?」
今日はまだ大丈夫だと思っていた為、少し驚いた。
そんなにフェロモンが漏れてたかな?
来た時にすれ違った人たちは、誰も気付いてなかったと思うけど・・・。
運命の番だからだろうか。
「抑制剤は?」
そう言われてポケットを確認するが、入っていなかった。
財布の中身も確認したがない。
いつも持ち歩いているのだか、何故だか前に使ってなくなったのを補充していなかった。
「ないです・・・。」
「おい、どうすんだよ。オレ、Ω用は持ってねぇぞ。」
「すいません・・・でも、今日は大丈夫だと思うので。場地さんしかわかんないと思いますし。」
とりあえず今日は大丈夫だ。
泊まれないのは寂しいが我慢しよう。
それからペヤングを食べて、だらだらした。
ちょっとやばいかもしれない・・・。
身体が熱い・・・。
勃ってきてるし、ケツも濡れてるのがわかる。
「千冬、どうすんだよ。それ以上フェロモン出したら、オレは抑えらんねぇぞ。」
「オレ、したいです・・・場地さんに抱かれたい・・・。」
その瞬間、場地さんから大量のフェロモンが出てきて、オレの身体が過剰に反応した。