第1章 マイマイ、ポケモンコーディネーターたちと出会う
「キャー、助けてー!!」
マイマイは悲鳴をあげます。彼女の悲鳴が遠くから聞こえていたか、ちょうどトウカの森を歩いていた赤いバンダナの少女がマイマイを助けに来てくれたのです。
「グレイシア、れいとうビーム!」
赤いバンダナの少女は赤と白の色したボールを投げました。すると、水色の大きなウサギがボールの中から現れ、子犬3匹に向かって口から冷たいビームを放ったのです。
れいとうビームが怖かったか、子犬3匹はキャンキャン言いながら逃げて行きました。
「助かった。すみません、ありがとうございます」
「いいえ。グレイシア、戻って」
赤いバンダナの少女がグレイシアの前にボールを出すと、何とグレイシアの姿が消えたのです。
「あれ?」
マイマイが不思議な顔をしていると、赤いバンダナの少女は笑います。
「グレイシアはボールの中に入ってます」
少女はボールの中に入っている生物のことを『ポケモン』とマイマイに説明したのでした。
「あ、そうなんだ。あの!」
「え?」
「あたし、マイマイと言います。第4回人生やり直しツアーに参加してて、この森に入ったらバスが動かなくなっちゃって……」
「そうだったんですね。この先、トウカの森を抜けるとカナズミシティがありますから、一緒にジュンサーさんのところに行って知らせに行きましょう」