第1章 マイマイとプリズムジャンプ!
そのとき、何とcallingsのワタルの見送り付きだったのです。ワタルはマイマイを駅まで見送りに来てくれました。
駅まで帰りがワタルと一緒でマイマイはずっと心臓をバクバクさせていたのでした。
「……プリズムショー体験、どうだった? マイマイちゃん?」
「あ、ごめんなさい、聞いてなかった」
あまりの緊張でワタルの声が最初、耳に入っていなかったようです。マイマイはもう一度聞き返します。
「マイマイちゃん、お疲れ様。第7回人生やり直しツアーのプリズムショー体験どうだった?」
「楽しかったです!」
マイマイの頬がだんだん熱くなってきます。
「良かった。さっき、心配だったんだ。あのとき、みおんが君に厳しくしてたろ」
「ワタルくん、ありがとう。あのときのことなら、気にしてないから。みおんちゃん可愛いよ」
「そ、そう……か」
「何でワタルくん、顔が赤いの?」
マイマイが細目で言っていましたが、少年の気持ちに何となく気付き、心に少し靄もかかりながらも微笑します。
「え、僕、顔赤い? 階段上がったからかな」
と、ワタルはごまかしていたようでしたが、マイマイは何も聞かず、少年のノリに合わせます。