第1章 マイマイとプリズムジャンプ!
第7回人生やり直しツアーのチラシを片手にマイマイは乗っていた電車から降り、駅構内を歩いていました。ツアーバスに乗り換えるため、東口へ向かいます。
「もう何回人生やり直しツアーしてるんだってツッコミたくなってくるよね。でも、生きている間、何度だってやり直したっていいんだ。無駄なことはないって誰が最初に言ってくれた言葉か分からないけど、そうよね。今回の人生やり直しツアーのプリズムスターってどんなのだろう?」
張り切りながら、東口へ向かうはいいが、マイマイは西口の階段を上がろうとしてしまっていました。そのとき、
「そっちは西口だよ」
と、声がし、マイマイが振り返ると、帽子をかぶった赤髪の少年が立っていたのです。マイマイは少年を見て、光宗のことを思い出し胸の鼓動が高鳴ります。
「嫌だ、東口と逆のところに向かってたんだ。って、あれ、どうしてあたしが東口に行こうとしたのがわかったのですか?」
「君、第7回人生やり直しツアーの参加者だよね?」
「はい、そうです」
「実は君がつぶやいてたこと、ちょっとだけこっちに聞こえていたんだ」
「恥ずかしい、聞かれてたなんて」