第1章 いちご、カロス地方へ
朝日が昇る時間、星宮いちごは「アイカツ、アイカツ」と声を出しながら、スターライト学園の園庭でランニングをし、ひと息をついていました。ハンカチで汗を拭き、寮に戻ろうとすると、神崎美月に呼び止められます。
「いちご」
「おはようございます、美月さん!」
「最近、アイカツしててどう?」
「そうですね、やっぱり悩みはスペシャルアピールのことでしょうか」
「そんなあなたに、これ、どうかな?」
美月はチケットを1枚いちごに差し出しました。いちごは受け取ったチケットを見ると、「カロス地方、トライポカロンエントリーチケット」と書いてあります。
「カロス地方か。どんなところだろう」
「ふふっ、行きたくなった?」
「はい、とても!」
「きっと、スペシャルアピールの参考になるよ。私、カロス地方に知り合いがいて、トライポカロンを観に行くんだ。本当はトライポカロンの出場の方を頼まれていたけど、私の推薦するアイドルを連れて行くって約束をしたの。3日後、楽しみにしてるね」
「はい! ありがとうございます、美月さん!」
いちごがお礼を言ったあと、美月は手を振っていました。
いちごは寮に戻ったあと、親友の霧矢あおいにこのことを報告します。すると、あおいも喜んだ表情になり、