第1章 捕らわれのアイドルたち
秋の紅葉の季節のことでした。並盛中1年の男女がお昼休み、外で賑やかにしていました。
「きゃー、可愛いです~」
「ね~」
三浦ハルと笹川京子が広げていた雑誌を一緒に見ながら、はしゃいでいます。
「京子ちゃん、ハル?」
と、クラスメートの女子に声を掛けた少年は沢田綱吉です。優しそうな少年に見えますが、ボンゴレファミリーの10代目のボスです。
「楽しそうだな」
綱吉と一緒にいるクラスメートの男子は山本武で、ボンゴレファミリーのボスを守る雨のリングを持っています。よって、雨のリングの守護者です。
「お昼休み中にうるさいぞ、アホ女。何を騒いでいるんだ?」
もう1人、ツナたちと一緒にいるクラスメートの男子は嵐のリングの守護者、獄寺隼人はハルの方に絡みます。
「私はアホ女じゃありません。ハルです。ツナさーん」
「ツナ」とは綱吉の愛称です。ハルは獄寺を睨んだあと、綱吉にニッコリと手を振りました。
「あ、ツナくんたち。私たち、これを見てたんだ」
京子は綱吉たちに雑誌を広げて見せます。
雑誌の写真はアイドルたちで盛り沢山です。星宮いちご、霧矢あおい、神崎美月、紫吹蘭、大空あかり、音城セイラ、夏樹みくるが載っているアイドルたちの写真に、綱吉たちは見惚れていました。