第3章 【第三講 前半】小説版に時系列なんて最早ない
本日、快晴。
銀魂高校は体育祭である。
そうである。今月発売されたばかりの最新刊沿いである。
(ちなみに執筆日は2012年10月25日である)
つまりは小説版第六弾を読んでいない方はネタバレ注意なのである。
「チャーンチャーンチャチャン チャンチャンチャン♪ チャーンチャーンチャチャン チャンチャンチャン♪ チャラチャチャ チャラチャチャ チャーンチャチャーンチャチャーン♪」
ラジオ体操の音楽が銀魂高校の敷地に流れるのである。
「オイっちニッ、サンしっ。オイっち二ッ、サンしっ」
屋上にいる○○からは、居並ぶ生徒達の脳天が見えるのである。
であるはもういいのである。
「……銀八先生」
新八は足を曲げ伸ばししながら、背後にいる自クラスの担任に話しかけた。
「あ?」
「このラジオ体操……何なんですか」
銀八は3Zの生徒達の最後尾に並び、同じようにラジオ体操を行っている。
ちなみに3Zの列は五十音順でも、背の順でもない。適当だ。
「何って、“足の曲げ伸ばし運動”じゃね?」
「そうじゃなくて!」
「腕を回しまーす!!」
新八と銀八の、銀魂高校生徒達の頭上に、天から声が降り注ぐ。
それは○○の声だ。
「チャーンチャチャ 外回し! チャンチャラチャ 内回し! チャ」
拡声器を使い、○○は屋上からメロディと指示を口で出している。
「なんで○○さんが口で音頭取ってるんですか! しかも、すごい神業披露してるんですけど!」
○○はメロディと指示を同時に口から発している。
これぞ本当の二枚舌。