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一緒に夢みませんか?[呪術廻戦]

第190章 オレンジ⦅虎杖悠仁⦆


『何が上層部の寛大な判断よ。
どうせ術師が不足してるから、手駒を減らしたくないからでしょ!
私は自分の意志で悠仁に付いて行ったの!
悠仁と逢えないから このまま幽閉されていた方がマシ!』

「上層部の判断を覆(くつがえ)す事など、お前の力では無理だ。
ココから出ろ。命令だ」

男はまるで機械のように感情のこもっていない言葉で「それと…」と言って言葉を続けた。

「虎杖悠仁の死刑は執行された」

『…ぇ』

なな は、頭を鈍器で殴られたような感覚に襲われた。

『…な、に?』

「虎杖悠仁は宿儺の器でありながら高専の監視下から外れ、月宮 を拉致した。呪術界に対する反乱とみなし、死刑執行を早めたんだ」

『だって、五条先生と上層部で 宿儺の指全て取り込ませてから死刑にする、って決まりだったんじゃないの?! 残りの宿儺の指はどうするの?!』

「指1本分であれば五条、乙骨で十分祓える。指を発見し次第、祓っていく」

『……そんな………』

動かない なな にしびれを切らした男は なな の腕を引っ張り、部屋から出すとそのまま部屋を封印し、去って行った。

『…悠仁…』

【死刑は執行された】

繰り返される男の言葉。
そんなはずない、と思いながらも なな の頬を涙が流れ落ちる。


( ごめんな、なな ……。やっぱり俺、なな の事 泣かせちゃったな…………)

なな には視えない姿で、俺は空から なな を見守っていた。

「 なな 、ごめん。泣かないで…」

届くはずの無い言葉を独り言のように呟いた。

***おわり***
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