第179章 大きな子ども⦅五条⦆
『うん。足手まといかもしれないけど、1人より2人の方が早く終わるでしょ?』
ニコッと笑って答える なな に、五条は ぎゅーっ と抱きついた。
「やる気出た!
なな と一緒なら頑張って任務行くよ♪
早く終わらせて ゆっくりしようね♪」
先程の不機嫌はどこへやら。
部屋着から任務用のいつもの服に着替える五条。
なな も任務用の服に着替えるために一度自分の部屋に戻ることにした。
『30分後に校門前で伊地知さんが車持ってきてくれるから、校門で待ってて』
「僕も なな の部屋一緒に行くから、一緒に集合場所行こ?」
大きな体をしているくせに人懐っこい大型犬のような五条に、なな は『わかった』と笑った。
集合時間になり、伊地知の車に乗り、五条は上機嫌で任務に向かった。
⦅ いつもこれくらい機嫌が良いと助かるのに…… ⦆
バックミラーで五条と なな をチラ見し、伊地知は小さく ため息をついた。
***おわり***