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一緒に夢みませんか?[呪術廻戦]

第170章 愛(め)でる⦅宿儺ver⦆


呪いの王。
呪術を極めた彼は封印され、虎杖悠仁と言う少年の体に呪肉し、千年もの時から解放され現世に復活を遂げた。
そして何故だか【印】を付けた者を自分の生得領域に呼び込む事ができたのだ。

☆ ☆ ☆

「なな 、起きろ」

自分の名を呼ぶ心地よく響く低音。

『…………』

寝ぼけ眼(まなこ)を開くと、口角を持ち上げケヒと笑う宿儺が居た。

『??』

自分の状況を理解しようと視線を動かせば赤黒い空が広がっていた。
自分の背に回っている無駄な肉の無い腕の温もり。お尻は頭蓋骨の無機質な硬い座り心地では無く何かの上に座っているようだ。
お尻が痛くならないように あぐらをかいている宿儺に横抱きされているのだと理解した。

『また呼んだの??』

少しずつ覚醒してきた頭で そう聞けば、宿儺は ぎゅっ と なな を抱き寄せて囁いた。

「此処(生得領域)でしか逢えないのだぞ? 毎日呼んで何が悪い」

なな の存在を確かめるように優しく抱き締める宿儺に、抵抗するでも無く身を任せる なな 。

『……離れていて寂しい?』

宿儺に抱き締められたまま そう聞けば、宿儺は「そうだな…」と悩むように言ってから続けた。

「昔の俺なら すぐに此処(生得領域)に なな を閉じ込めただろうなぁ。
だが今はただ、毎夜お前の寝顔を眺めている事で満たされる」

少しだけ体を離し、なな のおでこに口づけを落とし、宿儺は ケヒっと笑った。

「さあ眠れ。俺の最愛を感じながら」
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