第158章 気にしすぎ⦅虎杖悠仁⦆
「俺のオススメのお店あるんだ、行こ」
『ぅ、うん//』
「あ、コラ虎杖!
荷物落としたらタダじゃおかないからね?!」
釘崎の怒鳴り声が聞こえたが、虎杖は なな の手を引いて どんどん進んで行った。
「ココのパーカー、種類も多いし、サイズも豊富なんだ。
お揃いのパーカー選べると思うんだ♪」
そう言いながら お店に入ると、店員さんから声を掛けられた。
「お、兄ちゃん今日は彼女連れかい?」
『ぇ//』
顔を赤くする なな に対し、虎杖は人懐っこく笑って「ん~、ナイショ♪」と答えていた。
「お揃いでもおかしくないパーカー教えてくんない?」
虎杖は店員さんに そう言うと店員さんは「はいよ」と言って店の中を案内してくれた。
「お揃いのパーカーとか兄ちゃんも隅に置けないねぇ」
「なに、羨ましいの?」
⦅ 店員さんと仲良いんだなぁ ⦆
店員さんと虎杖の会話を聞きながら、なな は店員さんが選んでくれたパーカーを何着か見せてもらった。
「なな 、どれが良い?」
少し悩んでから なな は『こっち』と指さすと、虎杖も「俺も こっちが良いと思ってたんだ♪」と笑った。
そして2着パーカーを手に持って虎杖はお会計に向かった。
『え? 虎杖くん、私の分は自分で払うよ』
「俺が買ってあげたいの」
『えー、でも…』
そんな会話をしていたらニヤニヤしながら店員さんは なな に言った。
「彼女サン、男が奢ると言ったら素直に "ありがとう" でイイんだぜ」