第146章 過去に囚われし者⦅五条⦆
「ねぇ なな さん、学生の時の五条先生や硝子さんってどんな感じだったの?」
釘崎が なな に聞いた。
『硝子は昔から要領が良かったよ。危ないと思えばすぐ避難してたけど、後輩が増える度に危険な現場にも出るようになったなぁ』
「へぇ」
「じゃあ、五条先生は?」
いつの間にか虎杖も話しを聞いていたようで、なな に聞いた。
『悟は…昔より丸くなったかな』
「……そうですか?」
学生時代を知っている伏黒が そう言うと なな は苦笑しながら続けた。
『伏黒くんと会う前は もぉっとツンツンしてたんだよ』
「え~? あの五条先生がツンツン?」
意外、と言わんばかりに釘崎は驚いた。
『学生の時は悟と傑と いつも喧嘩ばっかりしてさ、でも気が付いたらもぅ仲直りしてるの。
男の子の特権ってやつだよね。
ホント "親友"って感じで、見てて羨ましかったなぁ』
「傑?」
聞いた事の無い人物の名に1年生'sは首を傾げた。
『悟の唯一の友達だよ』
そう言うと急に後ろから声がした。
「アイツ以外にだって友達くらい居るし」
少し拗ねたように五条が言った。
「ねぇ、なな さんは五条先生と、その 傑って人、どっちの方がタイプだったの?」
釘崎は目を輝かせて聞いてきた。
『ん~、恋愛感情で見た事ないから分かんないけど、傑の方がモテてたよ』
五条を目の前に、そう言うと釘崎は「会ってみたい!」と言い出した。
『会う事は出来ないから、今度学生の時の写真持ってきてあげるね』