第143章 マウント⦅宿儺 現パロver⦆
昼休みを告げるベルが鳴った。
途端にガヤガヤと騒がしくなり、グループ毎に分かれ始める。
幼馴染みの野薔薇とは隣のクラスになってしまったが、昼休みにはいつも昼食のお誘いにやって来てくれる。
そして何故か この人も。
「なな 、メシに行くぞ」
なな の机の隣に仁王立ちし、なな を見下ろす宿儺。
初めて声を掛けられた時は かなりビビり、野薔薇が来てくれた時にはホッとした事を覚えている。
☆ ☆ ☆
いつも通り昼休みのベルが鳴り、教科書を鞄にしまい、お弁当を準備していたら急に声を掛けられた。
「おい、メシに付いてこい」
『?!』
強面な宿儺に見下ろされていた。
⦅ え? 何で?? 私 何かした?? ⦆
血の気が引いた顔をしていたのだろう、伏黒が宿儺に声を掛けた。
「宿儺、その誘い方やめろ。
月宮 がビックリしてるだろう」
フン、とそっぽを向いて宿儺は「まだか」と催促した。
対応に困っていると釘崎が なな の席までやって来た。
「ちょっと! なな に何の用よ!?」
「…チッ、お前が早くせんから もぅおまけが到着したでは無いか」
ハァ、と大きな ため息をつく宿儺の後ろには同じ背丈、同じ髪色で宿儺と伏黒を昼食に誘いに来た虎杖弟が居た。
「おーい、何やってんの宿儺?」
「虎杖弟! アンタの兄貴何とかしなさいよ!」