第134章 補助監督のお仕事⦅現パロ 宿儺・虎杖双子設定⦆
なな は、顔を近づけながらバチバチしている双子の間に入って『もぅ! 止めてよ!』と本気で怒った。
キッと2人を睨む顔も双子にとっては【怖い】ではなく【可愛い】に映ったようで、何故だか宿儺に頭を撫でられた。
「あぁ、悪かったな なな 」
『子ども扱いしないでよ! 同い年だよ!』
「宿儺ばっかり撫でんなよ!」
なな の頭の上にある宿儺の手を退けようとする虎杖の手も なな の頭に乗り、なな は『重ーい! 』とさらに怒鳴った。
任務に向かう車の中は終始無言だった。
目的地に着けば、なな はいつも通り『気をつけてね。無理しないでね』と声をかけた。
まるで先程のイライラを忘れているかのように。
「任せておけ。瞬殺だ」
ニッと口角を上げる宿儺に、『帳をおろします』と言い、なな は帳をおろした。
『頑張ってね、宿儺』
宿儺を見送り、なな は虎杖を乗せて虎杖の目的地へ向かった。
虎杖の目的地は宿儺の場所から10分くらい離れた場所だった。
なな は虎杖にも いつもと同じように声をかけた。
『気をつけてね、悠仁』
「あんがと! 行ってくんね!」
ニコッと笑う虎杖につられて なな も笑い、帳をおろした。
☆ ☆ ☆
双子の中間地点で車を停め、待っていると宿儺から先に連絡が入った。
「終わったぞ」
『お疲れ様、今から迎えに行くよ』
なな は安堵したようにそう言った。
そして、宿儺を車に乗せ虎杖が居る場所へ着くと、ちょうど帳が上がった。