第131章 もっと食え⦅宿儺 現パロ⦆
健康診断。
年に一度は受けるもの。それは高専学生も同様だった。
「来週 健康診断だから、みんな医務室行って受けて来てね」
担任の五条がそう言った。
『ぁぁー…』
健康診断と聞いて項垂れる なな に釘崎は「どうしたのよ?」と聞いた。
『最近食べすぎてるから体重落とさなきゃ……』
ぷにぷに、と自分のお腹を摘まむ なな に、宿儺は「どれ」と なな の横腹を摘まんだ。
『宿儺っ?!///』
「体重を落とす必要は無いだろう」
「…アンタいつまで摘まんでんのよ…」
釘崎に睨まれ、やっと なな の腹から手を離した宿儺。
「ケヒッ。もっと肉を付けても良いくらいだがな」
痩せていると抱き心地が悪い、と頬杖をつきながら なな を見た。
『抱き心地って//』
赤くなる なな を見ながらケヒヒッ と笑っている宿儺に ため息をついて釘崎は言った。
「まぁいいけど、なな 無理なダイエットとかしちゃダメよ?」
釘崎の忠告に ギクリ としながら なな は乾いた笑顔で釘崎を見た。
それから あっという間に健康診断の日になった。
「次、採血するからね」
家入の指示で医務室の中で一列に並んでいる1年生's。
「おい、なな 大丈夫か? 顔色があまり良くないぞ?」
自分の前に立ち、採血の順番を待っている なな は青白い顔をし、少しふらふらしている。
『……大丈夫』
そう返事をしたが、なな はパタン と その場に倒れた。
「おい、なな !」