第130章 以心伝心?⦅五条⦆
繁忙期を過ぎ、少しだけ ゆっくり過ごせる日常。
五条を含めた1年生'sと なな は みんなで食堂にやってきた。
「なな 、それ取って」
『はい』
それぞれの食事が揃い、何て事ない会話を楽しみながら食事をしていると五条は なな に何か取ってもらうように言い、なな も「それ」だけで対応している様子を見て虎杖は関心していた。
「そう言えば、あの件って どぅなったの?」
五条が なな に聞けば、なな は『あぁ、あれはね』と何やら説明している。
「なな さん スゴくない?!
何で五条先生の アレ、コレ、ソレ で分かるの?
俺なんの事言ってるのか全然分かんなかった」
やや興奮気味にそう聞く虎杖に なな は五条が話の中で主語を使っていなかった事に気づいた。
「うちの親もやってたけど、"アレ、コレ、ソレ" で通じるとか、もう夫婦の域よね」
釘崎も関心している。
『そんな事ないよ、悟とは付き合いが長いから 何となく分かるだけだよ。
伏黒も何となく分かるんじゃない?』
苦笑しながら なな はそう言って伏黒に話を振るが、伏黒は「いいえ」と否定した。
「なな さんだから通じるんですよ。俺は全く通じません。
…というか理解したくない」
最後の一言に本音をにじませ、伏黒はコーヒーを1口 口に含んだ。
「恵ってばヒドイなぁ。でも僕と なな だけの暗号みたいでイイね♪」
ニコニコと五条がそう言った。
「結婚式はいつにする? なな ♡」