第129章 愛ゆえに⦅現パロ 宿儺・虎杖 双子設定⦆
「ケヒッ、お前のその白い肌には朱が良く似合う」
口角を上げ、頬杖をついて宿儺は満足そうに笑った。
「ちょっと無理させちゃったかな?」
泣き疲れ眠る なな に そっと毛布をかけ、虎杖が言った。
「……………こんなに愛していると言うのに……」
「ダーイジョーブだよ、俺等の想いはちゃんと なな に伝わるよ」
愛おしそうに なな を見つめる宿儺に、虎杖はニッと笑った。
弟の笑顔につられ、宿儺も「そうだな」と笑みをこぼした。
☆ ☆ ☆
双子の虎杖兄弟は女子から人気が高い。
兄の宿儺は不良的なカッコよさがウケ、弟の悠仁は元気な犬系な可愛さがウケている。
「遅かったな なな 」
校門に寄りかかり、眉間に皺を寄せながら宿儺が なな を見た。
「お帰りぃ、なな ♪」
宿儺の隣から笑顔の虎杖が現れた。
『…2人とも学校は??
何で毎日毎日、朝の登校から夕の下校まで学校に来るの??
しかも2人で!』
スクールカバンを肩にかけ、なな は『目立つんだよ』と盛大に ため息をついた。
「同じ場所に戻るのだ、迎えに来て何が悪い」
「なな は呪霊視えないだろ? 何かあったら危ないじゃん」
なな を真ん中に挟んで、3人は歩き出した。
『…高専から出ようかな…』
はぁ、と ため息をつきながら そう言うと、双子が「は?」と声を揃えた。
「何を戯(たわ)けたことを言っておる。そんな事、俺が許す訳ないだろう」
宿儺は片眉を上げ不快そうな表情だ。