第109章 お勉強⦅宿儺 現パロ⦆
うぅ"…、と唸る2人を無視し、宿儺は教科書の問題を指さした。
宿「なな はこの応用問題。
悠仁はココの問題を解いてみろ。
やり方はさっき説明した通りだ」
2人の机の前にドカッと座り、宿儺は腕を組んだ。
なな の方は何とか応用問題も解けるようになってきたため、虎杖に基礎の解き方を教えている。
自分で理解したつもりでも、いざ人に教えてみると案外理解出来ていない場合もあるのだ。
『で、これがこうなるから、この式を使うの』
虎「う~ん、分かったような分からんような…」
宿「とにかく数をこなせ」
2:1で教えてもらっている虎杖は頭がパンクしそうだ。
宿「少し休憩だ。悠仁、お前のおごりで飲み物でも買ってこい」
机から解放されると分かった虎杖は「おう♪」と喜んで自販機へ向かった。
虎杖の後ろ姿を見送り、なな は宿儺へ声をかけた。
『宿儺は優しいよね』
宿「?」
『何だかんだ言いながら、ちゃんと勉強教えてくれるし。
今だって、悠仁の集中力切れたから休憩にしたんでしょ?』
何気に自分たち双子の事をよく見ている なな に、宿儺はフンとそっぽを向いた。
宿「誰か1人でも留年になったら つまらないからな」
『そうだね。みんなで卒業して術師になろうね』
そして期末テストの返却。
ギリギリ赤点を免れた虎杖。
応用問題で得点アップした なな 。
みんなで進級できそう、と喜ぶ なな を見、宿儺は窓の外を眺めて表情を緩めた。
***おわり***