第106章 一途⦅虎杖悠仁⦆
「俺の人生、なな に全部あげる」
虎杖が高専に来て、なな に言った言葉ー。
突如下ろされた謎の帳により緊急招集された学生を含めた呪術師たち。
渋谷駅にて。
『絶対死んじゃダメだからね』
虎「おう!」
伏「……なな も気を付けろよ」
釘「落ち着いたら また買い物行くわよ!」
窓たちの護衛のために帳の外で待機になった なな は、帳の中に入っていく同級生たちに声をかけた。
それぞれの役割をこなしていると、なな の近くに居た窓から伊地知の安否確認の有無と五条について報告が入った。
⦅ みんな…
悠仁……… ⦆
きっと大丈夫、そう自分に言い聞かせ、なな は窓たちの護衛に務めた。
帳の中に入っていく京都校の学生たちを見て、なな は夜蛾に無理を言って帳の中に入る許可をもらった。
虎杖がどこに居るか見当もつかないが、近くに居た東堂が「ついて来い!」と自信満々に言うため東堂についていく事にした。
その選択は正解だった。
東堂とともに虎杖を見つけた時、虎杖はボロボロの状態だった。
両手の爪から血を出し、顔からも流血している。
東堂の熱い喝を受けながらも、虎杖は "もう戦えない" と言った。
らしくない発言に、なな はただただ呆然とした。
『悠仁…?どうしたの?』
虎杖に近づこうとする なな を東堂は制止した。
見ると真人が虎杖目掛けて攻撃してきていた。
東堂によって真人から虎杖を遠ざけ、その間に なな は虎杖に話をした。