第101章 攻める⦅宿儺ver⦆
目の前に迫る自信に満ちた表情はいかにも俺様と言った感じ。
真っ直ぐ見つめられる その瞳に耐えられず、なな は宿儺から視線を反らした。
その様子を見て、宿儺はケヒと口角を上げた。
宿「なぜ視線を反らす? 俺を見ろ」
顎をクイッと持ち上げられ、視線がまた宿儺の方へ向く。
宿「なな 、お前はいつまで経っても俺から視線を反らすな。
俺の眼を見て言ってみろ」
宿儺はわざと なな の耳元で「"愛してる" と言ってみろ」と言い終わると、意地悪そうな笑顔で なな を見た。
『…恥ずかしい//』
真っ赤な顔をしながら、小さな声でそう答える なな の頭を優しく撫でた宿儺は、なな をじっと見つめながら少しずつ距離を詰めた。
耐えきれず、ぎゅっと眼をつむった なな の唇に宿儺は触れるだけのキスをした。
『??』
もっと激しいキスをされると思っていた なな はキョトンとした表情で宿儺を見た。
宿「なんだ、物足りなかったか?」
ケヒと笑って宿儺は そう言った。
宿「何をして欲しいのか ちゃんと言えたら望みを叶えてやるぞ」
なな との距離を保ったまま、宿儺は妖艶に笑ってそう言った。
*おわり*