第86章 仕返し⦅宿儺 現パロ⦆
※宿儺も高専学生の設定です
宿儺は どちらかと言うと意地悪な方だと思う。猫のような感じだ。
なな が ちゃんと愛情表現をしないと拗ねる面倒くささも持ち合わせている。
普段から なな から『好きだよ』と言うように仕向けている宿儺は、なな の その言葉を聞いては満足そうに笑うのだ。
だから なな も少し意地悪をして、あえて『好き』と言わないようにした。
はじめのうちは宿儺も気づかなかったようだが、弟の悠仁に八つ当たりするようになってきた。
宿「なな の様子がおかしい」
部屋に帰ってきた宿儺は、悠仁にそう言った。
虎「お前のワガママに愛想が尽きたんじゃないの?」
そう言うと、宿儺は無言で悠仁の頭をグーで殴った。
悠「痛っ! 俺に八つ当たりすんなよ!
なな に直接聞けば良いじゃん!」
宿「…お前が聞け、弟だろ」
虎「弟関係なくない?!」
そう言いながら、渋々 なな に電話しようとする悠仁のスマホを、宿儺は取り上げた。
宿「……やっぱり、自分で直接聞くからイイ…」
宿儺のその様子に、悠仁は「ふ~ん」と言い、宿儺を励ました。
虎「もしフラれたら励ましてやるから♪」
清々しくそう伝えると、先ほどより強い力で宿儺の鉄槌を食らった。
翌日。
宿儺は なな を呼び出した。
宿「どうしたんだ? 最近 様子がおかしいぞ?」
『宿儺が自分から "好き" って言ってくれないからだよ』
ホントのため、なな は素直にそう告げた。