第84章 お酒の飲み方⦅五条⦆
なな の二十歳の誕生日。
五条は高いワインを用意した。
『高そうな お酒…』
グラスにワインを注ぐ五条は「はじめて飲むのは美味しいお酒が良いんだよ」と言った。
五「それに、なな の二十歳の誕生日を一緒に過ごせるなんて僕が嬉しいから ちょっと奮発しちゃった」
ワインを注いだグラスを なな に渡し、「乾杯♪」と言い、カチン、とグラスを鳴らした。
五「飲んでごらん」
五条に促され、ひと口ワインを口に入れる なな 。
『…意外と飲みやすい』
五「でしょ? 僕も好きな種類なんだ」
なな に そう言い、五条もワインを飲んだ。
五「飲みやすいからって、水みたいに一気に飲んだらダメだよ?」
そう注意する五条だったが、なな は注いであったワインの量は半分以下になっていた。
五「…… なな …、ちょっとピッチが速すぎなのでは?」
悪酔いするよ?と なな に言うが、アルコールに強いのか なな は『意外と平気♪』と笑った。
気がつくと、ワインのボトルは あっという間に空になった。
五「…なな…、アルコール強いんだね…」
顔色の変わらない なな を見て、五条は そう言った。
『お酒美味しー! 今度は違う お酒も飲もうね悟!』
アルコールのおかげで気分が高揚しているのか、なな は五条の事を名前で呼んだ。