第72章 ぬくもり⦅虎杖悠仁⦆
ぴと…、なな が虎杖の背中に自分の背中を当て体育座りをして空を眺めた。
虎「なな ? どしたの??」
『今日の空キレーだよ
雲1つない青空』
頭を上げると なな と頭がぶつかってしまうため、虎杖は正面から見える空を見た。
虎「ホントだ」
背中から伝わる虎杖の体温に、なな は『重い?』と聞いた。
虎「ぜ~ぇんぜん♪
もっと飯食った方がいいよ」
『悠仁と同じ量食べたら吐く…』
大量の食事をイメージした なな は げんなり した。
そんな2人の様子を少し離れた場所から、釘崎、伏黒、五条が見ていた。
五「ねぇねぇ、いつの間に あの2人付き合ってたの??」
いつものように へらへら とした笑顔を張り付けて聞くと、伏黒は「付き合ってませんよ」と答えた。
五「え? どぅ見ても付き合ってるよね? そんくらい距離近いよね?」
釘「でも、なな に聞いても "付き合ってない" って言うんですよ」
釘崎も呆れながら五条に言った。
五「へぇ…
もう付き合っちゃえよ」
釘・伏「「ホント それな」」
どう見ても両想いなのに行動を起こさない2人に、外野3人は呆れ半分、もどかしさ半分でため息をついた。
別の日、釘崎が なな になぜ虎杖と付き合わないのか尋ねた。
釘「明らかに両想いじゃん、付き合っちゃえば良いのに」
『ん~、今の関係の方が楽かな、って』
そう言う なな は少し寂しげに笑った。