第70章 検温⦅五条ver⦆
五条が疲労により倒れた と報告を受けた。
慌てて五条の元に向かった なな の目には、静かに眠る五条が映った。
家「速かったな なな」
ベッドで休んでいる五条を見下ろすように立っていた家入が なな に気がついて声をかけた。
家「寝不足と疲労だな。ぐっすり眠れば良くなるよ」
なな の肩を軽く叩いて、家入は部屋を去った。
『無事で良かった……』
静かに眠る五条を見ながら、なな は小さく呟き、普段ゆっくり見る事の出来ない五条の顔を まじまじ と見た。
⦅ …ホント 綺麗な顔してるよなぁ… ⦆
しばらく起きそうにない五条のベッドに上体を預け、なな は眠ってしまった。
☆ ☆ ☆
喉の渇きで目が覚めた五条は、自身がベッドに居る事を理解したが、なぜ なな が自分のベッドの端で寝ているのかは 分からなかった。
なな を起こさないように、静かに体を起こそうとすると なな が起きてしまった。
五「おはよ」
『あれ? 私 寝ちゃったんだ……
悟、寝不足と疲労で倒れたんだよ』
心配そうな顔をしている なな は『大丈夫??』と、聞いた。
五「大丈夫」
そう答える五条の顔は少し赤い。
『熱でもあるのかな?』
そう言いながら、なな は五条の おでこに手を当てた。
『ん~、少し熱っぽいかな?』
何か飲む?、と聞く なな の腕を掴んで、五条はイタズラっ子のように笑って、
五「もう1回、 おでこと おでこで測って」
とお願いした。
『何で?!///』