第69章 検温⦅虎杖ver⦆
ガラッ、と教室の扉が開きマスクをした なな が入ってきた。
虎「はよー」
『おはよ…』
虎杖の挨拶に返事を返した なな の声は ガラガラだった。
釘「どぅしたの、なな」
伏「大丈夫か?」
心配してくれる釘崎と伏黒に、なな は コクン と頷いた。
自席に座ると五条も すぐにやって来た。
五「おっはよー、みんな♪」
いつも通りのテンションで扉を開けた五条は、顔色の良くない なな に声をかけた。
五「どぅしたの、なな ?
大丈夫??」
『声が…出ない…』
かすれた声で やっと答える なな の目の前に虎杖が表れたかと思ったら、なな の前髪を上に上げ、自分のおでこをくっ付けた。
虎「ん~、ちょっと熱い??」
『~~~っ?!///』
ガラガラ声で声が出せない なな に、伏黒が そっと虎杖を引き離した。
伏「なな が驚いてる…
少し離れろ」
虎「え? 何で??
熱測っただけじゃん」
仕方なく自分の席に戻る虎杖は、伏黒に文句を言った。
伏「おでこ くっ付け無くても、おでこに手を当てるとかあるだろう」
虎「あ、そっか!」
伏「はぁ…」
大きく ため息をついてる伏黒に、釘崎は なな に「大丈夫?! ぶん殴っとこうか?!」と口調を強めていた。
『大丈夫、ありがと 野薔薇』
釘崎だったらホントに虎杖を殴りかねないため、なな は苦笑いしながら そう言った。
五「悠仁はさぁ、たまにやる事がブッ飛んでるよね♪」
虎「ホメてるの? けなしてるの?」