第50章 ストーカー⦅宿儺?⦆
高専のセキュリティは万全だ。
そのため変なアパートに入るよりも良いと言う術師もいるくらいだ。
そんなセキュリティ万全な所にいるにも関わらず、なな は心配な事があった。
『高専の中で視線を感じるんだよねぇ…』
放課後、釘崎、伏黒、虎杖に打ち明ける なな。
釘「ストーカー??」
『気にしすぎなら良いんだけど…』
虎「でも、ココって呪術師しか入れないよな?」
伏「あぁ。もし なな のストーカーが居るとしたら同じ術師って事になるな」
面倒見の良い伏黒は「何かあったら言えよ」と言った。
『ありがとう』
そして今日も なな は視線を感じていた。
『やっぱり誰かに見られてる気がするよぉ…』
放課後の教室で なな は釘崎に告げた。
釘「大丈夫よ、なな…」
釘崎は優しく なな の背中をさすった。
虎「なぁ宿儺、お前だったら視線の相手分かったりするの?」
自分の左頬に話しかける虎杖に、宿儺は ぐぱっ と眼と口を出した。
宿「出来ない事もないが、ココはいろんな呪力が満ちてるから少々時間はかかるな…」
伏「やけに協力的だな」
左頬の宿儺にそう言えば、宿儺は「俺のオンナだからな」と答えた。
『…宿儺の女になった覚えはないけど、助けて宿儺ぁ』
なな はよほど怖いのだろう。
普段は素っ気なく対応する宿儺に、頼み事をした。
なな の頼み事と言うことで気を良くした宿儺は、ケヒッと笑い「良いだろう」と答え、虎杖の頬から眼と口を消し探索に集中した。