第47章 犬系彼氏⦅宿儺 現パロ⦆
昼休み、屋上に寝転がるピンク色の短髪。
午後の授業開始のチャイムが響いているが、その人物はそこから離れる事無く、晴天の午後を屋上で過ごす事に決めたようだ。
ホームルームには自教室に戻ってきたピンク色の短髪を、パコン、と叩く人物がいた。
『宿儺、授業サボらないでよ!』
後ろ頭を叩いたのは幼馴染みの なな だった。
周りのクラスメイトは宿儺に気安く話し掛ける事も出来ないが、そこは幼馴染みの特権なのだろうか、なな は宿儺に怒ったりもする。
釘「なな 、アンタ何も急に叩かなくても」
なな に何かあったら大変、とばかりに釘崎が なな に駆け寄る。
『サボってばかり居たら一緒に卒業出来なくなっちゃうじゃん!』
なな の言葉に、宿儺は意地悪く笑った。
宿「大丈夫だ、ちゃんと出席数も計算している」
『そぅいぅ問題じゃなーい!』
宿儺と なな が言い合っていると、担任の五条が放送で宿儺を呼び出した。
宿「………………」
五条が苦手な宿儺は眉間に皺を寄せ、不機嫌になった。
釘「さっきの授業サボったのバレたんじゃないの?」
釘崎の言葉に、なな も『そぅかもね』と言い、宿儺を五条の元に向かわせた。
『待っててあげるから行っておいで』
宿儺は渋々 教室を出て行った。
宿儺の後ろ姿を見送りながら釘崎は なな に言った。
釘「なな は怖いもの知らずよね、宿儺をあんな簡単に叩いたり出来るのは アンタだけよ」