第41章 贈り物⦅五条⦆
伏黒が言っていた御堂の前に来ると、なな と釘崎が掃除をしていた。
先に なな が五条の存在に気がつき、『お帰り』と言った。
五条は、「ただいま」と微笑み、小さな紙袋を なな に渡した。
五「いつか ちゃんとしたもの、一緒に選びに行こうね」
五条の言葉に首を傾げながら紙袋の中の小さな箱をあけると、そこにはペアリングが入っていた。
五「今は コレで我慢してね」
なな の頭を撫で、五条は なな 用の細い指輪を取り、なな の右薬指にはめた。
五「……少し大きいかな?」
なな の薬指でクルクルする指輪に、五条は「残念…」と肩を落とした。
『…悟、ありがとう』
涙を溜めながら、なな は笑った。
釘「良かったね、なな さん」
黙って様子を見ていた釘崎も つられて笑った。
***おわり***