第35章 ハイスペ彼氏?⦅宿儺 現パロ⦆
野薔薇に口を抑えられたまま、私は黙って宿儺の様子を見た。
宿「ほぉ…。釘崎、なな の口を塞いでいる手を退けろ」
野薔薇は大人しく宿儺の言う通りにした。
そして宿儺は続けた。
黒い笑みを浮かべて…。
宿「なな 、お前は誰のものだ?
隣のクラスの男に告白でもされたのか??
それで気分でも良くしたか?」
組んでいた足を入れ替え、腕を組んで私を覗き込む宿儺は 怒りを含んで私に聞いた。
『…あの…? 宿儺……?』
宿「もし なな が俺を裏切るような事があれば………」
声色を落とし、視線を反らす事を許さないように私を見つめる宿儺。
宿「その男は死が待っている…
そして なな は俺が死ぬまで拘束して監禁してやるからな」
片方の口角だけ持ち上げ、宿儺はニヤリ、と笑った。
釘「……犯罪じゃん……」
五「も~、宿儺が言うと冗談に聞こえないから」
五条は いつものようにヘラヘラしながら宿儺に突っ込んだ。
釘「イヤ、本気だったよね この人!
ホントに絶対 人殺すよね!?」
野薔薇が五条に、ギャーギャー何か言っていたが、宿儺は私の頭を撫でて「肝に命じておけよ」と言って教室を出て行ってしまった。
『…カッコいぃ…///』
撫でられた頭を両手で抱えて机に伏せ、私は顔を赤くした。
釘「なな 、アンタ重症よ
アンタの彼氏 アブないって………」
野薔薇が遠くを見ながら私に忠告していたが、そんなの関係なかった。
だって私は宿儺しか魅力を感じないのだから。
*宿儺ver おわり*