第5章 ゼノ=ジェラルド
3ヶ月後。
雨の時期が過ぎ、真っ青な空に輝く太陽の日差しが眩しい季節になっていた。
私は肩から背中が広く空いたドレスに身を包み屋根のないオープン型の馬車にゼノ様と2人で乗り込み商店街のパレードに参加していた。
街は驚くほどに活気溢れていて、私も負けない様に明るく微笑み手を振った。
パレードが終わると街に出来たばかりのホテルでパーティが行われた。
暑い屋外から戻り、冷えたシャンパンを飲むと火照った身体に染み込んだ。
パーティを終えるとホテルの部屋に戻り汗を流した。
部屋に戻ると、さきに湯浴みを終えていたゼノ様が冷たい水を差し出す。
アルコールは控えていたつもりだが、喉の渇きに、気がつけば結構な量を飲んでしまっていた。
水で身体の火照りを冷ます。
ゼノ「こんな早い時間から2人きりになるのは久しぶりだな。」
時計は9時を少し回った辺りだった。
キャリー「もっと早く2人きりになりたかったです…」
お酒の力も働いているのか、自らゼノ様に身を寄せる。
ゼノ様は私の腰を抱き、唇を奪った。
私もゼノ様の背中に手を廻しそれに応える。
ゼノ様の唇が耳に、首筋に降りて行く。
胸の所で動きが止まる。
ゼノ「少し日に焼けたな。」
先程まで着ていたドレスがチューブトップの物だった為、胸の辺りで肌の色がうっすら変わっていた。
素肌の色を確かめる様に唇を這わすと、腰にあった手が器用に夜着を脱がせる。
私もゼノ様のシャツのボタンを外して行った。
ゼノ様は裸になった私をはだけた胸に抱き、ベッドに押し倒す。
素早くシャツを脱ぎ捨て私の横に寝転がると、肘をつき私の身体を見つめる。
触れる事もなく見つめられるだけの時間に恥ずかしさが募り、私はゼノ様の胸に顔を埋めた。
鼻先にゼノ様の胸の突起が当る。
僅かに顔を上げてそれを口に含んだ。
いつもしてもらうように舌先で転がす。
手はゼノ様自身を扱いていた。
ゼノ様が深く息を吸う。
見上げて伺うと頬を蒸気させたゼノ様と目が合う。
キャリー「いつも私の希望を叶えていただいているから…今日は私がゼノ様の希望をお聞きしたいです…」
ゼノ様は驚いたような顔をすると、柔らかく微笑む。
ゼノ「では、いい声で鳴いて見せてくれ…」