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~あさきみじかしゆめ~ 銀魂短篇集

第6章 山崎退《派手なアイドルよりも地味な君の方が輝いている》


《派手なアイドルよりも地味な君の方が輝いている》

 除夜の鐘が鳴り響く。
 ○○は初詣のため、近所の神社を訪れていた。
 おじいちゃん、おばあちゃん、子ども達。
 毎大晦日、微笑ましい光景を目にしていた。
 だが、今年は様子が違う。

 寒空の下、膝よりも遥かに丈の短い着物を纏ったギャルの大群。
 ○○は人波に埋もれていた。

 気づいた時にはすでに遅い。
 流れに逆らえず前へ進むばかり。
 どうにか人をこじ開け、参道から脇へと向かう。
 あと二、三歩で平穏な地へとたどり着ける。
 そこまで来た所で、ギターの大音量が鳴り響いた。

「キャアアアア!」

 同時に、ギャルの津波が拝殿へ向けて巻き起こった。
 流れに巻き込まれ、安穏の地は遠ざかった。
 そのまま流されそうになった○○の腕を誰かが掴んだ。



 ○○はしゃがみ込む。めまいがする。
 ゆっくりと呼吸をすると、症状は治まってきた。

「大丈夫ですか」
「山崎さん」

 顔を上げると、心配そうに覗き込んでいる山崎の顔があった。

「少し歩けますか?」

 ○○は小さく頷いた。
 拝殿の横には摂社があり、同じ境内とは思えないほど森閑としていた。
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