第10章 尋問
じりじりとにらみ合う2人
トンっと背中に何かが当たる
(しまった!もう後がない…)
「ほら、早く言え
はいた方が楽になるぞ」
『じょ、女性の隠し事を
無理に聞き出すなんてっ
モテませんよ!!』
「安心しろ
お前の倍以上はモテて困ってるとこだ」
ムキー!!
『あっそうですかー
さぞ大変でしょうねぇ
知りませんけど』
「お前な」
ドンッ
『ぴゃっ』
「いい加減にしとけよ
俺の命令は幕府の決定事項だと
言っただろうが」
『そ、そ、そんなこと言われても』
(私はこの時代の人間じゃないのに!!
理不尽だ!)
頼朝の逞しい両腕に囲まれた今為す術はない
「それとも言いやすいようにしてやろうか」