第4章 ちぎり
「そこの腐れ陰陽師の言う通りだ
今の俺には十分な呪力は残っていない」
『ちょ、ちょっと待って
さすがにあやかしに取り憑かれたままなのは』
「解きたければ、呪力を集めることに
協力してもらおうか」
『協力………って
嫌な予感しかしないんだけど』
「先程のようにあやかしから呪力を奪い
取って回る
力の強いあやかしであれば望ましいな」
(あーやっぱりそう来るよね)
痛くなってきた頭を抑える
『でも私にできるかな
無理だと思うんだけど』
(あやかしはよってくるだろうけど
この時代ではどうだろう…
それに上手く能力を操れるか…)
「困ったな
では一生このままか」
『──私が死んだら解けるの?』
「はっ!?何言ってんの?」
『あ、いやただの疑問というか…
今死ぬわけじゃないですよ?』
(もしもの場合はあるかもだけど
今のところ死ぬ気は無い)
「まぁ、そうだな
逆も有り得るが」
『なるほど
うーん…どうしよう』
「なら、俺に名案がある」