第3章 最悪の再会
『え、えと』
(どうしよう変なあやかし?神?
に飛ばされたなんて
信じてもらえるわけない)
言葉に詰まっていると
『か、鎌倉に行く途中だったんです』
鎌倉に繋がる街道の森だと
思い出し頭の中で必死に
たたき出した苦肉の策である
『途中で足をくじいちゃって
ちょっと遅くなっただけなんです』
「へぇ、大変だったな
でも尚のこと急いだ方がいいんじゃねぇか?」
『そ、そうですね!
心配なのでこの子も一緒に
連れていこうかな』
嘘をついた後ろめたさと
同情までされた優しさに
良心を痛めながらも
横に寝かせていた
小狐を抱えた
「「!!!」」
2人は目を見開いた
「その狐は!」
『えっ!?』
(な、何?只事じゃないような感じ)