第10章 中学生9
いつのまにか、りこに手を握られていた
その手は優しく「大丈夫だよ」と言ってくれてる気がした
りこはこっそり三ツ谷の耳元で
「タカちゃん。大丈夫だよ。私がちゃんと一人一人に説明する。
タカちゃんは悪くないんだから」
好きな女に、ここまで言わせておいていいのか?
りこが握ってくれた手を離し、
三ツ谷「なぁ、みんな聞いてくれ…
俺昨日りこの処女もらった…」
マイ・ドラ・場地「「「………………あ?」」」
みんな一気に声色が低くなり、私はビクッとしてしまう
マイ「あ?今三ツ谷なんて言った?」
「待って!マイキー…これには事情があって…」
目が笑ってない…
こんなマイキー見たことない…
ドラ「どういうことだぁ?おい、三ツ谷ぁ!」
場地「なに?オマエボコられてぇの?」
やっぱり、最悪の結果になってるじゃん!
なんで、タカたまゃん言っちゃうの?!
三ツ谷「………知り合いから惚れ薬を貰って
藁にもすがる思いで使ったんだ…
実は媚薬だったみたいで、りこに迫られて理性を失って
最後までしちまった…」
ドラ「………おまえ…本当にこの世に惚れ薬なんて、あるとおもってたのか…?あー…なんか、かわいそーになってきたわ…」
哀れむ顔のドラケン
三ツ谷「うっせーな!!藁にもすがる思いだったって、言ってんだろ?!俺が一番最初にりこに出会ったと思ってたのに、後からぽんぽん、出てきたやつらに、さきこされて…」
ドラ「で、りこはどうなんだ?薬盛られて初めて奪われたんだぞ」
「わたしは…私は、タカちゃんで良かったと思う。
初めてが普通ではないけど、一生忘れられないと思うし…
後、いつもと違うタカちゃん見れたからそれだけで充分。
何も怒ることも後悔もないよ」
ドラ「まー…当の本人がそういうんなら、俺たちは彼氏でもねーし、言える立場じゃねーよな…」
マイキー「………まあ、悔しいけどケンチンの言う通りではあるな…」
「みんなが分かってくれたなら…よかったよ…友達同士でケンカは嫌だよね」わたしのせいだけど…
場地「………………」
「圭介?どうしたの??」
場地「俺は…俺はやっぱり三ツ谷を許せねぇ」