第23章 rebel
「そいえばタケミチは平気かな…」
「ハハッ、あいつは余裕っしょ」
ランの不安そうな言葉に、
半間がなぜか即答した。
「どーして?タケミチすごいボコられてたんだよ」
「なぜなら強運ヤローだから」
そう静かに囁いた稀咲がいつも以上に黒く見えた。
その時…
バタバタと廊下を走る足音が
こちらに聞こえてきた。
ガララっー…!!
「俺のが早かった!!」
「いや俺だろ!!」
万次郎と三ツ谷が息を切らしていた。
「総長と王子様のご登場〜♡」
半間の言葉にランは目を見開く。
王子様?!
え…てことは…付き合ってること…
「え、なんで知ってんの?」
「あ。認めた〜♡きゃは」
「・・・」
つい声に出してしまったことを後悔した。
「おいおい2人とも院内を走んじゃねぇ!」
後から来たのはドラケンだった。
「ん?つーかお前ら…なんでいんだ?」
半間と稀咲に気付いた三ツ谷が眉間に皺を寄せる。
すると半間がいつもの妖しげな笑みを浮かべた。
「お姫様1人にしちゃあ危ないよー?」
「あ"?!
てめぇランになんかしたんじゃねぇだろうな?!」
「ちょっと半間!
誤解させるようなこと言わないでよ!」
ランが慌ててそう言い半間を睨むと
半間はいたずらっぽい笑みを浮かべ、三ツ谷に対して、ベーと舌を出していた。