第23章 rebel
「もうやめとけイヌピー。
ボスの妹弟だ。」
「俺はボスには忠誠誓ってっけどこいつらに調子こかれる筋合いはねぇぞ。女だとかは関係ねぇ。どっちが上か教えてやる。
てめぇら全員殺してやるよ」
「ランも花垣も、ここはアタシたちに任せて逃げな!」
ランは少し躊躇したが、
確かにここには自分たちはいない方がいいと考えた。
「タケミチ、ヒナちゃん、行こう…」
2人を連れて歩き出そうとした瞬間、
何者かが思い切りタケミチを殴り飛ばした。
「兄貴…!!」
「えっ!?」
ランは目を見開いた。
身体にたくさんの刺青…
ものすごい体躯をしていて
誰もを見た目だけで戦慄させるその姿。
来ちゃった…
柴大寿…!!
「ドーはどつくのドー!!!!」
またそんなことを言っている大寿に
ランは身構える。
「ズリィなてめぇら!!
俺も混ぜろ!!!ひゃははははは!!!」
大寿がバカスカとタケミチを殴った。
ランが止めようとするも、
間合いに入れないほど凄まじく速かった。
「ゲホッゲホッ…うっ」
(こいつが10代目黒龍の総長!
八戒の兄貴ってことは八戒は兄貴を殺すってことか?!)
「…で、こいつ誰?」
「ハハッ、知らねぇで殴ってたのかよ、流石ボス。
そいつは東マンの壱番隊隊長花垣武道だ。」
九井の言葉に、大寿は大笑いしだした。