第23章 rebel
「八戒…ヤバい…
兄貴が帰ってきてる…」
家の前にはBDと背中に描かれている白い特攻服を着た暴走族たちがわんさか集っていた。
「悪ぃ… ランも花垣も今日は帰ってくれ…」
「……帰ろう、タケミチ、ヒナちゃん。」
ランは危険を察知してすぐさまタケミチと日向を引っ張っろうとした。
その瞬間……
「これはこれは…若じゃねぇかよ」
「ココ…」と八戒が呟くのと同時に、
「九井一…」とランが呟いた。
花垣は、未来で見たこいつを思い出した。
確か未来では元黒龍だったはずだから今ここに…
「なんだてめぇら…
ウチのシマに東マンだぁ?!
月乃ランじゃねぇかよ。
こりゃまた久しぶりだな」
それからコソコソと他の隊員に耳打ちされた九井は、タケミチのことも分かってしまったらしい。
「お前が噂の…東京卍會 壱番隊隊長 花垣武道か。」
「こいつがあの花垣?」
「噂より弱そーじゃねぇか」
「俺がやって手柄立ててやるぜ」
嘲笑う隊員たちから守るようにランが前へ出た。
「ここら一帯は俺ら黒龍の縄張りだ。
この辺でのさばってる他チームの奴がいたら殺せってボスに言われてる。これがどういうことがわかるよなぁ?
"死ね" ってこと!
月乃ランは特別枠。
つまり花垣ぃ、てめぇのことだよ」