第21章 rise*
「ランっ…すげー好き」
「私もっ、だよっ…隆っ!あぁ…っ」
「んっ…ちょっと静かにしろって!」
三ツ谷が乱暴に唇を塞ぐ。
喘ぎ声と叫び声が
三ツ谷の口の中に消えていく。
律動は荒々しく速くなっていた。
突然、パッと唇が離れたかと思えば
一際大きく最奥を何度も突かれた。
「ひっ…ンンっあぁ…!…っ」
「はぁっ…くぁっ…イクッ!!」
グッと腰を引き寄せられ、
バチと打ち付けたまま三ツ谷の動きが止まった。
薄い膜の中に大量の欲の塊が流れ込んでいく。
「ご…め……ちと…乱暴しちゃったな…」
「そっ…なこと…ない…
すごく…嬉しかった…」
2人して全身で呼吸をしながら抱きしめ合う。
「誰にも渡したくねぇ…
ずっと俺のもんでいてよ…」
聞いたことの無いくらい切ない静かな声が耳元で囁かれ、儚く鼓膜を揺すった。
その言葉にハッとする。
同じ言葉をかつて、万次郎にも言われたことを思い出した。
でもあれは……
隆とは…違う意味?だよね…?
「私だって…一生、隆のものでいたい。
隆も私のものでいて?お願い…」
ゆっくりと顔を上げた三ツ谷と視線が合う。
フッと同時に笑う。
両手を頭上で絡められ、応えるようにやさしいキスが落とされた。