第21章 rise*
三ツ谷がカバンからコンドームを取り出すと、ランが制してきた。
「私も…したい…」
「?」
「脱がせていい?」
「っ!…まさかランっ」
「だって…私だってお返しに…
気持ちよくしたいよ…」
そう言ってランが三ツ谷のズボンに手をかける。
しかし三ツ谷が慌ててその手を抑える。
「ま、まて…!
ランの中入るだけで充分、その…きもち、いいから…。別にそんなことはする必要は」
「してみたいの。お願い。」
懇願するような表情で見上げられれば何も言えなくなってしまった。
「……わかったよ。
でも…初めてだよな?」
「うん…」
「俺も初めてなんだけど…」
正直嬉しいには嬉しいし
めちゃくちゃ興奮はするが、
少々不安が付き纏う。
三ツ谷は戸惑いがちにズボンを膝まで下ろし、足を伸ばして壁に寄りかかった。
ランがゆっくりと下着の中からソレを取り出す。
もう充分に勃起しているそれを両手で優しく包み込んだ。
それだけでピクっと三ツ谷の腰が動く。
見上げると、狼狽えるように
どこか気まずそうに視線を逸らされた。
思い切って、舌を伸ばして先端を舐めてみた。
「っう…!ぁ…っ」
三ツ谷のそんな声をもっと聞きたくてパクリと咥えこんだ。