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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第47章 現代を楽しもう! ❀デート編❀



(姫目線)


謙信「これは何に使うものだ?」


カートに乗せた籠の中を、謙信様が興味深く覗いている。


「怪我をした部分を清める消毒液です」


タイムスリップがうまくいけば良いけど、目的の場所や時間に行けないかもしれない。
その時のために最低限の備えをしておきたい。

考えたくないけど、離ればなれになった時のために各自の荷物に薬類を入れておきたかった。


消毒液、ガーゼや伸縮包帯は多めに、紙テープ、絆創膏などをカゴに入れていく。
傷薬、かぶれ薬など、外用薬も選別していく。

次は内服役の売り場に移動し、風邪薬、胃腸薬……


「あ……」


取ろうとした箱に、謙信様の手が伸びた。
ツルツルと光る箱に『つらい生理痛・頭痛・発熱にすぐ効く』という謳い文句。


謙信「あの時の薬だな」

「はい」


感慨深く解熱鎮痛薬の箱を見た。

この薬を持ってタイムスリップをしなければ、謙信様とここにこうして居なかったかもしれない。

たくさんの偶然が重なって私達はここに居る。


謙信「買うのか?」

「はい」


数年前の出来事が凄く懐かしい。

導かれたように出会い、惹かれた私達を思い出し胸がキュッとなった。


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