• テキストサイズ

☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第29章 時のイタズラ


――――
――

(姫目線)

自宅に到着して、車に子供達を待たせて家に入った。

玄関にある3人分の履物にホッとするのと同時に、もやもやと複雑な感情が膨れ上がった。


「ただいま帰りました」


勇気を出して声をかけたけど、リビングには誰の姿もなかった。
和室に向かうと中から佐助君が出てきた。


佐助「おかえり、舞さん」

「うん、ただいま」


そのあとが続かず沈黙が訪れた。
気まずくて視線を廊下に落とした。


佐助「舞さん、朝はごめん。
 少し落ち着いて話をしたいんだけど時間を作ってくれる?」

「うん、子供が寝てからならいいよ」


(それは謙信様も一緒?)


そう聞きたいのに怖くて聞けなかった。


「それでね、ゆりが…娘なんだけど、朝のことを見ちゃって家に入るのを怖がってるの。
 申し訳ないんだけど、ゆりが寝るまで部屋に居てくれる?夕飯は部屋に運ぶから…」

佐助「ああ、構わない。その…ごめん。謙信様にかわって謝らせてくれ」


佐助君が痛ましそうに顔を歪めて頭を下げた。


「いいの。もういいよ」


なんだか佐助君と目を合わせるのも辛い。
話を切り上げ、ゆりとたつきを呼びに外へ出た。


/ 1735ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp