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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第25章 3人で…


――――
――

(?目線)


飲まず食わずになり、死にかけていたという君は
ワームホールに飛び込んだ瞬間、何を思っただろうか

生きたいと願った君は
身に迫った死の気配を必死で振り払っただろう

容易く手に入れられそうでそうではない

押さえ込まれた身体をどける力はなくとも、内に持っている強さは思いの外強かった

君はきっとその強さで死を打ち破っただろう

君が放つまっすぐな輝きは、俺の心を打ち、浄化してくれるようだった

見事に俺を押し返したかと思えば、そっと傍に寄り添い励ましてくれた

俺に触れた手の優しさが忘れられない

未来を諦めていた俺は君に会って変わった

たとえ君が謙信の隣にいようとも、見守れればそれで良かった


『生きたい』と天に祈った


皮肉なことに俺が居る場所は生と死の狭間

光あふれる生の世界より、真っ暗で何も感じない死の世界が近い

はっきりと感じる

濃い…死の影を


舞…

ワームホールの中で君は泣き、謝り、愛を囁いただろう


わかるよ

俺も同じだ……


生きたい

行きたい


君の笑う姿をひと目見るために…

君が育った桃源郷のような国へ…


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