第22章 真夜中のチャイム
今日は泣いたり笑ったり、とても忙しい。
けれどそれは全て謙信様が生きて、時を駆けてきてくれたからだ。
「もっとお話を聞きたいですが、また明日にしましょう。
信玄様も体調が良い時に少しでも体力を回復させましょう」
枕元に三人分のお水(ペットボトルだけど)とコップを置いて、信玄様の体調が悪化した時のために多めのタオルと、私の寝室に通じる電話の子機を渡した。
トイレの場所だけ教えておこうと案内したら、信玄様がしきりに感動していたので思わず笑ってしまった。
信玄「姫は謙信と一緒に寝なくても良いのか?」
信玄様はそう言ってくださったけど、ゆりとたつきが気になったので謙信様の寝顔をもう一度眺めてから、2階の寝室へ上がった。
謙信様にゆりとたつきを会わせたらどんな顔をするか…私はその時を楽しみに眠りについた。