第11章 看病七日目 愛を交わす(R18)
「ああっ…………イ…く、いっちゃう!謙信様ぁぁぁぁ!」
悲鳴に近い嬌声をあげ、舞の背中がぐっとのけ反った。
(初めてお前が達する時、共に良くなりたかったものだ)
謙信「………達しろっ!……………くっ」
共に果てるのを諦め、せめて舞が快楽を極め、波が静まるのを待ってやるつもりだった。
共に果てられぬ寂しさに心臓がギュッと掴まれるようだった。
「はっ、一緒に…!」
謙信「馬鹿者…っ…一緒に達したら中に注いでしまう。先に達しろっ…」
(こちらの理性が崩壊しそうだというのに誘惑するな)
肩口に顔を置いている俺と、こちらを向いた薄茶の目が合った。
澄んだ目に、顔を歪めて耐えている己が写っていた。
謙信「己の欲望ひとつ抑えきれない程、弱くない。
舞が望まぬなら……その願いを…聞いてやるだけだっ……は…ぁ」
すると舞が辛そうに泣き始めた。
何か泣かせることをしたかと聞くと、
「謙信様が優しいからです。こんなに優しくて、大事にされたらっ…嬉しくて、大好きな気持ちがいっぱいになって
……あなたの望みを叶えてあげたいって思っちゃうじゃないですかっ!」
謙信「……っ」
俺の望みを叶えたいと頬を濡らす涙が愛おしい。
やがて1番欲していた言葉が、愛らしい口からこぼれた。
「はっ、謙信様、一緒が…いいです。私もあなたが欲しいです!」
感激で頭の後ろ痺れるようだった。
それほど舞を欲し、愛し、満たしたいと耐えていた。
駄目だと言っていたのに許してくれた舞を思いっきり満たしてやりたい。
(今すぐに)
清らかな涙を見ているというのに、舞を穿っている欲が質量を増した。
もう憂いは何もない。あとは二人で駆け上がるのみ。